IT技術の発展に伴い、今の子どもたちが大人になる頃には、現在の仕事の大半がAIに置き換わっていると予想されています。
そんななか最近では、文部科学省などの推進により始まっている「STEAM教育」。2020年、小学校ではプログラミング教育も必修化されました。
そこで、STEAM教育とは具体的に何か? 小学生のうちに本当に習得しておくべきことは何か? について紹介いたします。
≪目次≫
STEAM教育とは?
「STEAM」とは、
① サイエンス(Science/科学)
② テクノロジー(Technology/技術)
③ エンジニアリング(Engineering/工学)
④ アート(Art/芸術)
⑤ マセマティックス(Mathematics/数学)
の、5つの頭文字を取った造語です。
数学・科学の基礎を身につけた上で、技術や工学を応用して問題に取り組む「STEM(ステム)」にアートの感覚(デザインの原則)を加えたもので、5つの分野を横断的に学び、創造的な手法によって問題解決ができる人材を育成するための教育を「STEAM教育」と呼んでいます。
STEAM教育が目指すこと
STEAM教育の目的は、プログラミングによって動くAIなどのロボットが不得手としている、クリエイティブな能力を育てられる学びであり、AIなどの先端技術が高度化した「超スマート社会」において、人間らしく豊かに生きていくために必要な能力を習得することとされています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
具体的に必要とされる能力は、以下の3つの力!
①文章や情報を正確に読み解き、対話する力
知識や語彙力、数的感覚などの基礎学力に加え、文章や情報を正確に理解し論理的思考を行うための読解力、他者と協働して思考・判断・表現を深める対話力等の社会的スキルなど、読み解き対話する力。
②科学的に思考・吟味し活用する力
人と機械との関係性が高度化するなかで、科学的な思考をもって活用できる力。機械を理解し使いこなすためのリテラシーや、その基盤となるサイエンスや数学、分析的・クリティカルに思考したり、全体をシステムとしてデザインする力。
③価値を見つけ生み出す感性と力、好奇心・探求力
自然体験やホンモノに触れる実体験を通じて豊かな感性を持ち、現実世界を意味あるものとして理解したうえで、新しいアイデアを生み出そうとする好奇心・探求心と思考力・創造力。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小学生で習得しておきたいこと
国が推進するSTEAM教育は、『各教科での学習を実社会での課題解決に生かしていくための教科横断的な教育』です。
そのために、問題解決的な探求時間を充実させる取り組みとなっています。
したがって、今後のSTEAM教育を見据えて、小学生のうちに習得しておきたいことは、決してプログラミング言語を覚えたり、プログラミングゲームに精通することではなく、ロボットや科学技術に興味を持つとともに、「語彙力、数的感覚などの基礎学力」、「論理的思考を行うための読解力」、「コミュニケーション力」、「自然体験やホンモノに触れる実体験を通じて豊かな感性」を育てることが大切だと言えるのです。
STEAMライブラリー
経済産業省が国内外の教育産業と学校・研究機関・産業界との協力によって開発した、デジタル教材集『STEAMライブラリー』が、2021年3月に公開予定です。
動画や資料のデジタルアーカイブの提供にとどまらず、学校の壁を越えて教員・研究者・企業が一緒に深い教育への探求を支えるプラットフォームを目指しているSTEAMライブラリー。
小学生含む生徒、教師、保護者一般だれでもアクセスできるので、興味がある方はご欄になってみてはいかがでしょうか。
まとめ
STEAM教育とは具体的に何か? 小学生で習得しておきたいことについて紹介いたしました。
AIやIoT等が発達するグローバル社会で活躍するために必要となるのは、コンピューターやプログラミングへの精通だけでなく、読解力やコミュニケーション力、感性を育てておくことが大切なのです。
<最後までお読みいただき、ありがとうございます>
◆こちらの記事も読まれています