STEAM教育とは、STEM教育に「アート」を加えたものですが、なぜアートが必要だと考えられるようになったのか? 不思議に感じるかたも多いと思います。
そこで、STEAM教育におけるアートとは何か? その役割について解説するとともに、子どもにアートを学ばせる際、何に注意したらよいのか? 普段から気をつけることについて、詳しく紹介します。
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《目次》
STEAM教育におけるアート概念とは?
STEAM教育のアートの概念は、美術だけではなく、音楽、演劇、ダンス表現などの舞台芸術や、グラフィックアート、デザイン、写真、手工芸術などの視覚的芸術、そして、言語表現やリベラルアーツ(社会学、教育学、政治、哲学、心理学)を含みます。
科学や数学、技術の知識は、「デザイン思考」を通じてはじめて、問題解決につなげることができ、アート教育によって、テクノロジーを使いこなすための表現力、自己肯定力、思考力、そしてコミュニケーショション能力が培われると言われています。
アート教育による効果とは?
アート教育は、自由な発想力や想像力、自分の考えを具体化し、表現して伝える力、新しいものを生み出す創造力が養われると言われています。
グッゲンハイム美術館の調査からも、アートを学ぶことで言語能力や説明能力が向上したということが実証されています。
また、小さな子どもにとって、想像力を自由に発揮して表現するアートは楽しいものです。楽しんで取り組むことで、自主性が培われ、自己肯定感を高めることができます。アメリカやイギリスでは、小学生低学年から演劇が必須科目にもなっています。
小学生がアート教育で身に着けたいポイントとは?
小学生がSTEAM教育を意識したアート教育で取得したい事柄は、
①自由な発想力・創造力
自分が表現したいものを自由に表現する力を育て、何もない状態から材料や道具、もちあわせている知識を活かして、頭の中で描いたものを一から創造し表現していける力を育てる。
②自分の考えを伝えるコミュニケーション力
「なぜこの作品を作ったのか」「この音楽で何を表現したかったのか」という自分の考えを、他者にしっかりと伝えられるコミュニケーション力。
アート教育で重視したい点
アートを学ぶ場として、絵画教室や造形教室、リトミック教室や音楽教室が一般的ですが、アート教育のための教室選びに注意したいことは、技術を身につけることよりも、「感性を磨く」ことを重視しているかどうか?
また、のびのびとした雰囲気で、個性を大切にしているかどうか? を見極めることです。
「こんな絵を描きたい」「こんな作品を作ってみたい」「こんな風に演奏したい」といった子どもの自由な発想を大切に育てましょう。
教室に通わなくても、日頃から自然の美しさを感じたり、絵本を読んだり、日常生活の中から音楽やダンスを感じ楽しむことでも感性を磨くことができるので、普段から気に留めておきたいものですね。
<最後までお読みいただきありがとうございました>
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