子育中、主にしつけにおいて、子供が果たしてどこまで理解しているのか?このしかり方で伝わっているのか?と考えることがよくあります。
区から派遣された臨床心理士による子育て講座で、参考になった話があったので、記録しておきます。
《目次》
幼児期におけるものの見方
年少から年長にかけての成長していくもののうち、特徴的なものとして、「自己中心性」があげられます。
例えば、年少時ではまだ「自分から見えるものがすべて」で、側面や逆側から見た光景を想像する事ができません。視覚的に平面でしかものを捕らえられないのと同様に、自分以外の人の立場になって考える事ができません。自分が知っていることがすべてなのです。
年長になるにつれ「自己中心性」が薄くなり、物事を多方向から(立体的に)見る力が備わり、人の立場を理解できる様になります。
その成長の中で、一人遊びから徐々に、友達同士のごっこ遊びの様に、お互いの役割を理解しつつ分業したりルールを皆でわかちあう共同遊びができるようになるのです。
子供の「自己中心性」について成長度合いを知る方法として、立体的なおもちゃの絵を、正面からと側面からと描かせてみるのも一つの方法です。
「自己中心性」が強いと、正面から見るだけでは、側面から見た絵を想像して描く事が不可能です。
また、異なる太さのグラスに水を注いだ時、どちらの量が多いか実験してみるのもいい方法です。「自己中心性」が強いと、太いグラスに水を多く入れた場合でも、細くても水位の高いグラスを選ぶでしょう。
小学校入学時に備えておきたい勉強・運動
最近は、乳幼児対象の学習塾や知育教室などが増え、また少子化から子供1人にかけられる教育費も増えており、小さいうちから習い事をさせる家庭が増えていますが、勉強面で小学校入学までに備えておきたい事は、①ひらがなが読めること ②自分の名前が書けること ③数の認識ができること と、非常にシンプルです。
逆に注意が必要なのは、「小学校上がる前から勉強を嫌いにさせないこと」です。
小学校へ入学すると、授業中にじっと先生の話を聞いていないと叱られます。入学前から勉強が嫌いになってしまっていたら、子供にとって最大の悲劇となります。
運動面では、鉄棒の逆上がり、なわとび、スキップ、補助輪なしの自転車、あたりが出来るレベルが良いとされている様です。
幼児期の発達には個人差があり、個々で成長の著しい時期が異なります。
ゲゼルの一卵性双生児の研究のように、例えば早期に100時間かかってトレーニングし習得できた事柄を、時期を遅らせてトレーニングした子は半分の時間で習得できたという結果もあります。
先取りはほどほどに、個々の適した時期に教える事が大切な様です。
幼児期の子育てで大切にしたいこと
幼児期に、親との間に十分な愛着を形成することは非常に大切だと言われています。子どもは親からの愛情を感じ、安心して生活を送れること。それによって人を信用する力が育ちます。
時間がゆるす限り、スキンシップや会話によるコミュニケーションをとるようにしましょう。しりとりやなぞなぞもおすすめです。
また、基本的な生活リズムを身に着けることも大切です。
まだまだ甘えたい時期なので、甘えてくる時はそれを受け入れ、自分でやる気モードの時や、自分でできた時は大げさに褒める様にする事で、だんだんとリズムができていきます。
焦らずに、3歩進んで2歩下がる、で良いのです。
食事中に、どうしても姿勢が悪くなる子がいます。
小さな子どもが真っすぐ座れないのは、体幹が鍛えられていないから、という理由もある様です。
〈関連記事〉