自分の意見をうまく相手に伝えられず、もどかしく思った経験はありませんか?
特に自分と違う年代の人や、自分と異なる生活環境の人との間での会話では、コミニュケーションの難しさを感じる場面も多いと思います。
また、日本には「阿吽の呼吸」「以心伝心」といったコミュニケーション方法が浸透していますが、この方法は国際社会では通用しません。
自分の考えを言葉で「論理的」に伝えなければ、意思疎通が図られないからです。
しかしながら、その方法は、「相手が理解できるように、筋道を立てて分かりやすく表現する」ことであって、決して難しくないばかりか、親子のコミュニケーションを円滑にしていく上でも極めて有効な方法となる、とつくば言語技術教育研究所所長であり日本言語技術教育学会会員である三森ゆりか氏は説いています。
この論理的なコミュニケーション技術は、欧米では「言語技術」「コミュニケーション・スキル」と呼ばれ、トレーニング次第で誰もが身につけられるそうです。
言葉の発達が目覚ましい幼児期のうちから、論理的思考を身につけられたら、素敵ですよね!
三森ゆりか氏の著書で、『絵本で育てる情報分析力―論理的に考える力を引き出す』はでは、絵本を読み聞かせる段階から、子どもの大好きな絵本を用いて育てる具体的な方法を解いています。
今回は、この本で学んだ事を記します。
自分の考えを論理的に組み立てる力を育てる方法
ある一定の指標に基づいて分析・解釈することをくり返すうちに、どんな情報をも正しく分析・解釈できる力が自然と育ち、その上、情報を批判的に検討し、自分の考えを論理的に組み立てる力を育てることができます。
そして、その分析や解釈は、小さいうちから絵本を使って行うことができ、ほんのちょっとした親の問いかけで、実践することができます。
家庭で行う絵の分析の効果
絵の分析は、幼稚園や小学校などの集団で行うのが大変効果的です。様々な意見が出てきて、コミニュケーションを通して皆でそれを共有できるからです。
一方、家庭で行う場合は、それと異なるメリットがあります。親子で1:1、または少人数ですと、その意見についてじっくりと話し合あるからです。
そして、絵の分析が最も真価を発揮できるのは、遊びを通して行われる時です。
無理強いすることなく、親子で楽しみながら行うことで、絵を読む力、観察する力、分析する力、論理的に考える力が効率よく養われます。
つまり、教え込むのではなく、引き出す事を心がけると良いようですね。
次回②では 、具体的に絵の分析技術・方法について触れています。