免疫力を高めたり、抵抗力をつけたりと、健康の維持に欠かせない栄養素であるビタミンC。残念なことに、水に溶けやすく、熱にも弱いと言われます。
せっかく食材にたくさんビタミンCが含まれていても、調理法によってその栄養を壊してしまっては、身体に取り込むことができません。
かと言って、その恩恵にあやかりたい寒い冬の時期に、生食ばかりともいかないですし、どういった点に気をつけて調理をすれば良いのでしょうか?
実は、食材により注意する点が異なります。
《目次》
葉物野菜の場合
まず、葉物野菜などでんぷん質が少ない食材の場合、お湯でゆでるとビタミンCが失われてしまいます。
これは、ビタミンCが酸素と接触すると、ゆっくりと酸化して別の物質に変わってしまい、お湯で加熱することで、酸素と水との反応で酸化が急激に加速される為です。
これを防ぐには、蒸す方法をとるか、大きい塊のままゆで、ゆであがってから切ることで、水や酸素と接触する面積を減らします。
また、ゆでる時のお湯に塩や砂糖を加えるのも、浸透圧の関係で効果があるようです。
また、水には溶けやすいですが、油には溶けにくい性質があるので、炒めものにすると保持できます。
いずれも加熱時間が長いと、その分ビタミンCが失われますので、手早くパパッと調理するように心がけましょう。
また、水に溶けた出たビタミンCも一緒に摂取できるよう、お味噌汁やスープなど、汁ごと飲める調理法や、炒め物の場合は、炒めた時に出た汁には片栗粉でトロミをつけて、一緒に頂くようにするのもおすすめです。
芋類の場合
れんこんやじゃがいも、さつまいもにも多くのビタミンCが含まれていますが、でんぷん質が多い食材の場合は、加熱してもビタミンCがでんぷん質で守られる為、ビタミンCが失われにくい特徴があります。
ただ、細かく切ることで酸素に触れる面積が増えると失われやすくなりますので、なるべく大きめに切ります。
また、切った後に水にさらす時間が長いと、でんぷん質が水に流れ出すことで、ビタミンCも失われやすくなりますので、注意しましょう。
もともと、ビタミンCが失われにくい芋類ですが、より多くを摂取できる最強の調理法は、皮付きのまま天ぷらにすることです。
なぜなら、皮と衣、そして油でコーティングされることで、しっかりとビタミンCを閉じ込め、そのまま身体に取り込むことができるからです。
ふかし芋も皮付きのままがいいのは、こういった理由からなのです。
まとめ
風邪やインフルエンザにかかりやすい冬の時期は、少しでも効率良くビタミンCを摂取したいものです。
ビタミンCをできるだけ失わない調理方を心がけることで、より一段と免疫力を高め、親子で元気に寒い冬を乗り越えましょう!
☆最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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