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自分で考える子に育てる「シュタイナー教育」を学ぼう

シュタイナー教育とは、哲学者ルドルフ・シュタイナー提唱によりドイツで約100年前に始まり、世界60ヶ国以上に1,000校以上の学校と1,500園以上の幼稚園があると言われています。

日本の学校や幼稚園に普及したのは、およそ30年前。現在では、小学校7校、幼稚園は50園以上あります。

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《目次》

 

シュタイナー教育とは

『自由への教育』とも言われているシュタイナー教育。

それは、「自分本位で気ままにふるまうこと」ではなく、「自分で考え、その場に適した振る舞いが自在にできること」を指します。

周囲と良い人間関係を築き、世の中の動きに惑わされることなく、自分の責任を自由にはたすことができる人を目指します。

 

 

シュタイナー教育の考え方

シュタイナー教育では、人間は7年ごとに成長の節目を迎えると考えられ、生まれてから成人するまでを3分割し、それぞれの段階にあわせた教育方法を提案しています。

 

0~7才・・・身体と意思を育てる

徹底して身体を動かし育てる時期。毎日の生活リズムを整え、身体に生命力を与えると共に、「触覚」「生命感覚」「運動感覚」「平衡感覚」を育てます。

環境の影響を強く受ける時期なので、周囲の大人のふるまいや安全な環境を用意する事が大切です。

7~14才・・・心と感情を育てる

感情の成長が課題となる時期です。さまざまな芸術に触れることで「世界は美しい」と感じられる教育を目指します。

 

14~21才・・・知力・思考を育てる

自我が発達するまでの時期です。抽象的な概念や思考力によって世界についての理解を深め、思考力や知力、判断力を育みます。

 

子どもの健全な成長のために、適切な時期に適切な刺激を与えていきましょう、という考え方で、早期教育と相反する考え方だと言えるでしょう。

 

幼児期については、小さな子どもは吸収力が高いからこそ、刺激を与えすぎない方がよい、と考えられています。

安心感のある環境で、自分のペースでゆっくり成長することを大切にし、発達の順序を飛び越さず、じっくりと個性を育てることを重要視しています。

 

 

幼児期に大切なこと

 

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シュタイナーは、幼児期は、健康な「からだ」を作ることが一番大切な時期だしています。
手足をたくさん動かして遊ぶことが、骨や筋肉や内臓の発達はもちろん、「思い通りに体を動かす」という経験の繰り返しから、「意思」の力や「想像力」の発達にもつながるそうです。

机上で学ぶことよりも、この時期は体験を重視しています。

 

幼児期に吸収しやすい学び方

幼児期の子どもが一番吸収しやすい学びは、「大人の真似をすること」。

言葉で何か教え込むことは、あまり意味がないと考えられており、それよりも、大人の行動を観察し、そこから考え方や価値観まで読み取って学んでいるそうです。

 

何か教える時にこ言葉で説明するのではなく、ゆっくりと動作を見せる事が大切だとする『モンテッソーリ教育』と共通する部分ですね。

そもそも子どもの成長は、ゆっくり自分のペースでしていくのがいい、というのがシュタイナー教育の考え方。

大人から説明されることで学ぶよりも、幼児期に自分でひとつひとつじっくりと体験し、本質を理解しながら身に着けることで、個性豊かにしっかりと地に足のついた子が育つのでしょうか。

 

親にとっては、幼児期に幼児教育に一生懸命になる必要がない代わりに、親が自分の人となりを正し、子どもの手本となる責任が強いと言えます。

大人自信が自己肯定感を持ち、小さなことでもいいので創造的な暮らし作りをすることで、子どもが真似したいという意思を持つようになります。

親のふるまい方

 大人が庭仕事をしている姿は、子どもにとって良いお手本となります。

子どもに構う必要なく、黙々と作業する事が子どもの学びに繋がります。

普段の家の中でも然り。家事など生活の中での作業を、淡々と行う姿から、生活の本質や真摯に生きる事を学んでいきます。

 

 幼児期に気をつけたいこと

親のふるまいの他に、幼児期に気を付けたいことが提唱されています。

 

①生活リズム

大人の生活リズムに巻き込まず、早寝早起きの習慣を心がけます。

早朝の散歩などで、鳥の鳴き声や草花を使った遊びを通して季節を感じます。

自然の中で何かを発見する事は、とても大切なことです。

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②安心できる環境づくり

インテリアは、子宮の色を同じピンク色など暖かみがあり落ち着いた色を用います。

なるべくソフトタッチで静けさのある物で揃え、テレビは避けます。

子どもに話しかける時の口調も、大声を出さずに落ち着いた口調を心がけます。

 

③発達段階に応じた遊びやおもちゃを

自然でやさしい素材の遊び方が一通りでないおもちゃを使った遊びを推奨しています。

また、おままごと遊び、布や木片を使ったみたて遊び、三原色からなる水彩画なども取り入れます。

幼児期後半には、大縄跳びや木登りなど、屋外で思いきり身体を動かせる遊びを増やします。また、のこぎり仕事やパンこね、雑巾がけや少し重いものを持つお手伝いなど、からだの中心線を使う動きのある作業を中心に、お手伝いをさせます。子どもは遊びの延長で楽しく手伝ってくれるでしょう。

 

④ファンタジーの世界に寄り添う

5才くらいまでの子どもは、ファンタジーの中で生きています。

そんな子どものファンタジーの世界に、大人も少し寄り添い、日々の暮らしの中で子どもの気持ちを動かしたい時に、小人さんや妖精さんにお手伝いしてもらいましょう。

ごっご遊びに付きあい想像力を広げてあげるのもいいでしょう。

 

まとめ

 「子どものを畏敬の念で受け入れ、愛を持って教育し、自由の中に解き放つ」シュタイナー教育。日々忙しく暮らし、忘れがちな大切な事を思い出させてくれます。

幼児教育における考え方は様々あり、賛否両論ありますが、良いと感じる部分は取り入れてみるのもいいのではないでしょうか。

 

 

〈最後までお読みいただき、ありがとうございます。〉